こんにちは、じょんです。
生ビールを飲む習慣になっている私は、先日恥ずかしい体験をしました。
場面はアサヒザ・リッチを買って飲んでいた時。
おっ、意外とコクがあって美味しいね。発泡酒もずいぶん美味しくなったんだね。
それ第3のビールだよ?
えっ、発泡酒と第3のビールって同じじゃないの?
そう、私は発泡酒と第3のビールは同じものだと勘違いしていたのです。
生ビールorそれ以外
この2つに分類されているとずっと思っていました。
お恥ずかしい・・・
皆さんは、私のような勘違いはされていなかったでしょうか。
また、厳密にビール、発泡酒、第3のビール(新ジャンル)の定義ってご存じでしょうか。
本日は、ビール、発泡酒、第3のビール(新ジャンル)の定義について酒税法をもとに紹介いたします。
今後、酒税改正も予定されているので、最後にその点も述べていきます。
お酒を飲む際のちょっとした豆知識になりますので、是非ご覧いただけると幸いです。
ビール、発泡酒、第3のビール(新ジャンル)の定義を知ろう
まずその前に、
酒税法第3条3号より、ビール、発泡酒、第3のビールは「発泡性酒類」に分類されます。
酒税法第3条3号
第三条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。三 発泡性酒類 次に掲げる酒類をいう。
酒税法(施行日:令和3年4月1日)(検索日:2021年7月16日)注意:「未施行あり」との記載があります。
イ ビール
ロ 発泡酒
ハ イ及びロに掲げる酒類以外の酒類で発泡性を有するもの(アルコール分が十一度未満のものに限る。以下「その他の発泡性酒類」という。)
各定義については、法律の記載が少し難しいので、かみ砕いて表現しています。
正式な定義は法律に記載の文言であることはご了承ください。
ビール編
酒税法第3条12号にビールの定義が記載されています。
麦芽を使ったビールの味わいがある発泡性の飲み物ってことですかね。
また、条文には原料や麦芽比率に関する記載もあります。
酒税法の定義に記載された条件を満たしたものが、ビールとして販売されているのですね。
酒税法第3条12号
十二 ビール 次に掲げる酒類でアルコール分が二十度未満のものをいう。イ 麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの
酒税法(施行日:令和3年4月1日)(検索日:2021年7月16日)注意:「未施行あり」との記載があります。
ロ 麦芽、ホップ、水及び麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの(その原料中麦芽の重量がホップ及び水以外の原料の重量の合計の百分の五十以上のものであり、かつ、その原料中政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の百分の五を超えないものに限る。)
ハ イ又はロに掲げる酒類にホップ又は政令で定める物品を加えて発酵させたもの(その原料中麦芽の重量がホップ及び水以外の原料の重量の合計の百分の五十以上のものであり、かつ、その原料中政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の百分の五を超えないものに限る。
ビールの例
私が買う日本のビールは以下のものです。
個人的に生ビールより熱処理したラガーの方が好みです。苦みとコクが最高です。
- ラガー(キリンビール)
- クラシックラガー(キリンビール)
- 一番搾り(キリンビール)
- スーパードライ(アサヒビール)
- サッポロ生ビール黒ラベル(サッポロビール)
- サッポロラガービール(サッポロビール)
- ヱビスビール(サッポロビール)
- ザ・プレミアムモルツ(サントリー)
(2021年7月16日時点)
発泡酒編
酒税法第3条18号に発泡酒の定義が記載されています。
ビールのような味わいのある発泡性のお酒ということですね。
「発泡酒」は麦芽を使用しなければならないなどの条件はありますが、「ビール」とは違って副原料の種類や量などに制限がないため、様々な味や香りの発泡酒が作れるということになります。
確かに店頭で見かける発泡酒って香りや味のバリエーションは豊かですよね。
酒税法第3条18号
十八 発泡酒
酒税法(施行日:令和3年4月1日)(検索日:2021年7月16日)注意:「未施行あり」との記載があります。
麦芽又は麦を原料の一部とした酒類(第七号から前号までに掲げる酒類及び麦芽又は麦を原料の一部としたアルコール含有物を蒸留したものを原料の一部としたものを除く。)で発泡性を有するもの(アルコール分が二十度未満のものに限る。)をいう。
発泡酒の例
例えば以下の商品があります。
缶ビールの下に「発泡酒」と記載があるものが、発泡酒に該当しますよ。
- 麒麟 淡麗グリーンラベル(キリンビール)
- 淡麗極上(キリンビール)
- スタイルフリー (アサヒビール)
- 極ZERO(サッポロビール)
- 北海道生搾り(サッポロビール)
(2021年7月16日時点)
新ジャンル・第3のビール編
また、製造方法によって2品目に分類されています。
酒税法第3条19号その他の醸造酒:
麦、麦芽以外の穀物(主に豆類由来)を原料としたもの。缶には、その他醸造酒(発泡性)①と書かれているものです。
酒税法第3条21号リキュール:
発泡酒に別のアルコール飲料(大麦、小麦等を問わない麦由来のスピリッツや焼酎)を混ぜたもの。缶には、リキュール(発泡性)②と書かれているものです。
酒税法第3条19号と21号
十九 その他の醸造酒
穀類、糖類その他の物品を原料として発酵させた酒類(第七号から前号までに掲げる酒類その他政令で定めるものを除く。)でアルコール分が二十度未満のもの(エキス分が二度以上のものに限る。)をいう。二十一 リキュール
酒税法(施行日:令和3年4月1日)(検索日:2021年7月16日)注意:「未施行あり」との記載があります。
酒類と糖類その他の物品(酒類を含む。)を原料とした酒類でエキス分が二度以上のもの(第七号から第十九号までに掲げる酒類、前条第一項に規定する溶解してアルコール分一度以上の飲料とすることができる粉末状のもの及びその性状がみりんに類似する酒類として政令で定めるものを除く。)をいう。
新ジャンル、第3のビールの例
例えば以下のような商品です。発泡酒よりも新ジャンルの商品が増えていますよね。
- 本麒麟(キリンビール)
- ザ・リッチ(アサヒビール)
- 金麦(サントリー)
- 麦とホップ(サッポロ)
(2021年7月16日時点)
今後の酒税改正について
酒税改正に関しては、財務省ホームページ「酒税改正(酒税に関する資料)」と国税庁ホームページ酒税法等の改正のあらまし(平成29年4月)の内容を参考に作成しております(検索日:2021年7月16日)。
財務省による「平成29年度税制改正」を受けて、2020年、2023年、2026年と段階的にビール類の税額が変わることが決まっています。
第3のビールや新ジャンル
2020年10月以前は「第3のビール」の税額は350mlあたり28円でしたが、2020年10月に37.8円に引き上げられました。
ビール
2020年10月以前の「ビール」の税額は350mlあたり77円でしたが、2020年10月に70円に引き下げられました。
2026年10月に「ビール」と「発泡酒」の税額は一本化されます。
価格の安さが売りの「第3のビール」は2023年には「発泡酒」の一部に変更されて大幅増税。
ビール好きには嬉しい話ですけど、安いチューハイに購買者は流れてしまいそうですね。
まとめ
本日は、ビール、発泡酒、第3のビール(新ジャンル)の定義と今後の酒税改正について紹介しました。
定義について知らなかった~。発泡酒と第3のビールは違うんだね。
今後、第3のビールの価格は上がるのか。ちょっと調べてみよう。
など思っていただけたら幸いです。
ご覧いただきありがとうございます。
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